らふすぺーす passed days

vol.7 * 1998.11.10 〜

食べることにそれほど執着はなかった。空腹になれば何か食べる程度のこと。
嫌いなものがすごく多かった。(偏ってたから、ずっとまん丸な体型(><))
野菜も、酢も、混ぜご飯も、ラーメン以外の麺も嫌で。味噌汁は汁だけを飲んでた。
白いご飯と卵焼きがあるだけで良かった。
それを思うと、今はかなり克服した。年と共にだいぶOKになった。
冬はやっぱりおでんに熱燗。ダシのしみた大根と卵。うどん大好き。生玉ネギのスライスだって(出来れば避けたいケド)。
酢の物もクリアした。ただ、酢なら酢だけが良い(三杯酢とか、ドレッシングとか)。
【隠し味に酢】は、やめてほしい。甘酢あんかけも出来れば避けたい。酢豚とか。たまには食べるけども。
お寿司はウニもイクラも嫌だったから並が良かった。だって特上には卵焼きが無い。
なのにウニを克服した今は、どっちを取るか迷ったりして。
帆立の刺し身も良い。これからは牡蠣も。あぁ、北海の味覚が食いたい。

かつての学校給食は、自分には最低の時間だった。食えるものが無い。
今じゃとても・・・の、脱脂粉乳と、砂糖いっぱいの揚げパンと、ハムカツ(薄いハムをフライにしたもの)が唯一大丈夫だった。 あ、このハムカツの下には必ず春雨ときゅうりのすーっぱい酢の物が入れてあって、これが曲者だった。
元々食べるのが遅いうえに嫌いなものばっかりで、昼休みいっぱい残されて、泣きたい思いで食べてた。
給食が休みの日が楽しみだった。小学2年生(?)の途中頃から脱脂粉乳は牛乳になったけど、 あれは別に嫌じゃなかったな。膜が張るのを除いて。
(田舎の小学校だったので、5,6歳年上の市内に住んでた人と話が一致する。食環境にズレが・・・(笑))
聞くところによると、今の小学生は羨ましい程の献立のようで、信じられん!

バランスの良い食生活が必要なのは承知してるが、いまだに体に良いものの中に嫌いなものが多い。
酸っぱいもの、苦いもの、ネバネバしたもの、香りの強いものは、出されれば食べるけど・・・。

でも、やっぱり一番は、コウコ(たくあん)で お茶漬けだな。


vol.8 * 1998.11.22 〜
わんこ、と。

犬が欲しい。短毛で、凛々しい顔の子がいいな。うん、マメ柴がベスト1かな。
猫に遊んでもらいたい。日本猫。茶トラがいい。白黒もいい。

犬は自分から見た順位を決めてるってホントだ。我が家の順位通り、うちの血統書付き君には完全にナメられてる。
呼ぶと一応尻尾で挨拶はしてくれるけど、食べ物持ってない時はキレイに無視してくれる。
そりゃ最初飼うのを反対はしたけど、別にいぢめたわけじゃないんだしさぁ・・・遊んでくれよぉ。

前に飼ってた犬(柴犬)を見て、「犬は姿勢がええなぁ」と、しみじみと呟いたうちのばーちゃんは87歳。
「そりゃ、猫背の犬はおらんわなぁ」と心の中でツッコミを入れつつ、何も言えなかった事がある。

小春日和のうららかな陽に目を細めてうたた寝してる顔を見てるとシアワセな気分になる。
そんな時のわんこ や にゃんこは天使のようだ。

緑色のちいちゃいのは可愛い。雨ガエル。グリーンイグアナ。カメレオン。恐竜みたいなガラパゴス諸島の海イグアナの顔もいい。 CatFish(なまず)も。
FUNNY FACE なのが、いい。

【鳥になりたい】と思った事はあっても(昔々に)、 【さかなになりたい】なんて思った事も無い。泳げないし、たくさんすぎる水は恐い。

<魚は何もかも解ってるから、もう喋る事も何もしなくていい>んだって。
ジョニー・デップ主演の『アリゾナ・ドリーム』の冒頭でそんな内容の事を言ってた気がする。
魚だけじゃなくて、全てがそうかもな。

人間だけが、ずーっと未熟児のまま。何やっても、どう言っても飽き足らなくて・・・。
だからまた人間に生まれたいと、きっと思ってしまうんだろうな。


vol.9 * 1998.12.5〜
the WALL

『THE WALL』と云えば、 ピンクフロイドは不朽の代表。
たくさんの人と壁が出るアニメがプロモビデオになっていて、曲と一緒に絵が浮かんでくる。

ハードロックバンドKISSの曲『ハードラック・ウーマン』が大好きだった。
もっと速い曲が代表曲としてよく紹介されるけど、これはPOPで、とてもあのスタイルで歌ってるとは思えない。

『壁にむかって』(浜田省吾)は、高校生の頃良く聴いた。
行き場の無い憤りを抱えた歌い方に、胸締め付けられる感じがした。
「逃げ出せもしないで」の、言葉に戒められたのを思い出す。

利重 剛監督の『BeRLiN』と云う映画も、テーマは【壁】だった。
細長い印象の利重さんは、俳優としても活動していて、ずっと前から結構好きだ。
ちょっと前に出演した映画『秘密の花園』も、エッセイ『街の声を聴きに』も面白かった。
(母は『金八先生』脚本の小山内美江子さん。)

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目の前に分厚くて高い壁があったらどうする?
壊そうとするか。乗り越えようとするか。何とか隙間を探そうとするか。
障害がある程に前向きになれる人もいる。
自分は・・・きっとそれをじっと見つめて溜息ついてるくらいのことだろう。無気力の癖は直さんと・・・。

壁は無い方が、きっと良い。

けど、無意識のうちに自分から【壁】を作っている。
ほかの人より「ここから先は入って来ないで」の範囲が広いのだろうか。だから他人へもそうする。
知りすぎるのも知られすぎるのもしたくない。
お気楽な普段話は誰にでも出来ても、ほんとに大事な事は誰にも言わない。それは自己防衛。
さらけ出せない自分が嫌で、寂しい時はやっぱりポロッと洩れたりもする。
・・・そういう時に話せる人が一人居るだけで全然違う。核心の一歩手前の話でも。

【壁】が、せめて【塀】くらいの高さに出来るように心のリハビリを心掛けたい。
もう少し優しくならんと・・・。


らふすぺーす