本--今月の一冊(4)
最終変更日(1996年6月18日)
このページでは,私がここ最近読んだ本についてのコメントを載せています.今月の一冊と題しながら,更新は1ケ月に1回というわけではなく,気の向いた時(コメントを書きたい本を読んだ時)に随時更新していく予定です.したがって,1ケ月の間に複数の本の紹介をすることもあると思います.
ジャンルは,小説,エッセイ,実用書,マンガ,ノンフィクション等,一切ゴチャマゼの中から選択していきます.なるべく新刊についてコメントを載せるように心がけますが,私の読書速度からすると,発行から数ヵ月おくれにはなってしまうでしょう.
「どちらかが彼女を殺した」
- ジャンル:フィクション/ミステリー
- 出版社:株式会社 講談社
- 出版形態:新書 (講談社ノベルス)
- 著者:東野圭吾
- 定価:780円
- コメント:オビに「純然たる推理小説」とあるように,ドンデンがえしもなにもない推理小説です.事件もひとつしか起きないし,登場人物も限られていて,普通のミステリーを読み慣れている者にとっては,地味な設定になっています.しかし…,唸らされます.
内容は
主人公の妹が死に,主人公が第一発見者となった.
死んだ状況からすると,明らかに偽装自殺であった.主人公は復讐すべく,この死を警察には自殺として処理してもらい,自分自信で犯人を探す.その結果,たどりついた容疑者は二人.
園子(主人公の妹,被害者)の高校時代からの親友と園子の元恋人.
園子を殺したのはどちらか?
というものです.
東野圭吾氏の文章のうまさと,主人公と練馬署の刑事の交す推理合戦が,事件が単純なわりに緊張感のある内容にしており,手に汗を握って読み進むことになります.
この緊張感がこの小説のもっとも面白いところでしょう.ここから先はちょっとネタバレさせるので
(1996.6.18)
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柴田光信/Mitsunobu Shibata/ shibata@enjoy.ne.jp/