2月例会報告
2月24日(土)13:30から しまね国際センターにて 参加者8人

ミャンマー(ビルマ)の「良心の囚人」について
アムネスティインターナショナルは世界各国で罪なくしてとらわれている「良心の
囚人」を支援し、釈放を求める運動をしています。今回松江グループはミャンマー
(ビルマ)の「良心の囚人」を担当することになりました。
ミャンマー(ビルマ)問題基礎講座

・名前 Khin Maung Kyi(キン・マン・キ?)さん 男性 1948年9
月8日生まれ(52歳)
・アウン・サン・スー・チーさんが代表をつとめる国民民主同盟(NLD)のメン
バーで、モン州NLD執行部員、イェ市NLD副会長。1998年9月8日にヤンゴ
ンで他の11人と一緒に尋問招集を受け、逮捕された。家族が逮捕を知らされる前、
約一ヶ月イェモン軍事キャンプに拘留。家宅捜索を受け、食料、衣服、お金などが
持っていかれたが、家族に拘留場所は知らされなかった。1999年4月にヤンゴン
のインセン刑務所で秘密裁判を受けた。容疑は他の11名とともに反政府パンフレッ
トを配ったこと、非合法のPDF(反政府民主主義グループ)の活動に加担したこ
と。家族は裁判について何も知らされていない。1999年4月31日に家族がはじ
めて面会したとき、彼は軍事キャンプで受けた拷問と虐待について語った。その後の
訪問時に彼の娘が彼の健康状態を心配し、医療を受けることを要求したが、当局はそ
れを受け入れず、家族の住むヤンゴンから400キロ離れたサヤット刑務所に移し
た。健康状態が心配されている。
・ミャンマー(ビルマ)では1988年の民主化運動に対する武力弾圧で数千人が殺
された。1988年9月18日に軍部がクーデターをおこす。1990年5月の選挙
でNLDが60%の得票、81%の議席を獲得したが、軍事政権は国会の召集を拒否
して現在まで民主化運動をきびしく弾圧している。
・2000年8月と9月にはアウン・サン・スー・チーさんが地方のNLDメンバー
を訪ねようとしたが阻止され、自宅に連れ戻された。
・ミャンマー(ビルマ)は国連の原加盟国のひとつであり、1948年の世界人権宣
言に署名をした国だが、言論、表現、集会の自由を厳しく制限し、最高20年の禁固
刑を定めている。ビデオの違法コピーは最長3年の刑だが、1996年にはNLDの
メンバーが外国のテレビ放送をコピーしたとして10年の禁固刑を受けた。裁判も公
平さを欠いている。
・ほとんどの政治犯は読み書きを禁じられている。他の政治犯と接触することもでき
ない。手紙を送ることも受け取ることもできない。家族との面会は二週間に一度15
分に限られており、守衛の立ち会いのもとで行われることも多い。狭い牢屋に3人か
ら4人詰め込まれることも一般的である。
・現在1700人の政治犯が刑務所に収容されている。アムネスティはこのうち約1
00人は「良心の囚人」であると考えている。アムネスティはいまだこの国で調査す
ることも政府と会合を持つことも許可されていない。政府の情報公開は有名な政治犯
に限られており、その他大勢の政治犯の情報はたいへん不足している。おそらく実際
の「良心の囚人」の数はものすごく多いだろう。
・現在アムネスティでは330のグループが273人の囚人に関する134の活動に
取り組んでいる。ミャンマーと関係する企業などにも働きかけている。

活動(「アクションファイル」)の目的
○長期的目標
・Khin Maung Kyi((キン・マン・キ?)さんの無条件の釈放。
・ミャンマー(ビルマ)での「良心の囚人」の検挙、投獄を終わらせること。
○短期的目標
・当局に「良心の囚人」についての手紙を継続して送りつづける。
・アムネスティのミャンマー(ビルマ)の人権状況についての懸念をミャンマー政府
に伝える。
・Khin Maung Kyi(キン・マン・キ?)さんについてさらに情報収集を
する。
・Khin Maung Kyi(キン・マン・キ?)さんが適切な医療を受けている
かどうか確認する。
・Khin Maung Kyi(キン・マン・キ?)さんについての情報を広める。
・日本の外務省やミャンマー(ビルマ)に派遣される外交官、労働組合などとつなが
りを築く。

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