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本日の釣果(2001.3.18) チヌ 46,40cm2枚 あと、35cmくらいのが掛 かりましたが、抜き上げたら 落ちました。 |
心配してた天候は改善傾向。落ちている雨も上がりそう。
今回もお世話になった「ミッシー捕物帖」HPの真ちゃんとの電話では、土曜日はかなりの数の50cmオーバがあがり、真ちゃん自身も55.3cmを釣り上げたとのこと。否が応でも気分が盛り上がってきます。
22時40分、いつもの路を一路周防大島へ。友波さん宅で友波さんの車に荷物を積み替えて柳井港。そして約2時間20分で四国へフェリーは到着します。
雨で見えづらい道路。慣れない道ということもあり、友波さんが神経をすり減らしながら国道56号線を南下します。
夜が明けた頃、御荘湾橋本渡船の渡船基地へ到着。既に一番船への乗船準備を済ませた釣り師達の熱気がムンムンしています。我々は2番船以降の予定なので、しばし車の中で休憩です。
1番船を見送り、少ししてから準備に入ります。準備を済ませた頃、真ちゃんと賢ちゃんが到着。挨拶をして船を待ちます。この日は非常に人が多く、2番船、3番船とも満船状態。既に磯の空きも少ない状態になっているようです。真ちゃんらと、大ちゃんらのグループと、そして我々ともう一グループは4番船での出船です。
風が強いため、更にポイントが制限されるようですが、我々は2人とも御荘は2回目。どこがいい、などと言えるほどポイントが解っていませんので、降りれるところへ降りるつもりです。
4番船が最初につけたのは、有名な別荘下の隣でした。湾を挟んで正面にマブネ灯台が見えます。
「2人」という声が聞こえます。友波さんと私が降りることになりました。
降りてみると磯というより、崩落した崖の岩の上、という感じの場所です。比較的遠浅で20m沖あたりに駆け上がりがあるようです。駆け上がりの手前で水深は竿一本半というところでしょうか。
時折巻き込んだ風が突風となって襲ってきますが、釣りにならないような状況ではありません。ただ、撒き餌を遠投すると、あらぬ方向に流されましたので、崖を背負っているから風が当たらないだけだと思われます。
地磯釣り師の特性?で、撒き餌は磯上がりしてから。地磯を歩くときはできるだけコンパクトにパッキングする必要がありますから、こういうクセがついてしまっています。
少しの間、撒き餌作りの時間です。
撒き餌を20投程広範囲に遠投して、さらに狙い目の駆け上がりの手前付近に集中して入れておきます。
今日のタックルは、グレ競技SP2 1.75号、道糸ナイロン3号、ハリス フロロカーボン3号、針はフカセグレ7号と8号を中心に使います。瀬戸内ならチヌを狙うようなタックルではありませんが、御荘ではまさかの大型の可能性がありますし、前回は2度も根に巻かれてラインブレークしていますので、郷に入っては郷に従う気持ちでのタックルです。
浮きは3Bと2B、何れの場合も水中浮きを使用し、ハリス2ヒロには錘はつけません。これも御荘スタイルとのことです。
しばらくは、撒き餌を固め打ちせずに、意識的に浮きの周りにバラケ気味に数投と、沖のビン玉と駆け上がりの間や左右にも撒き餌を入れます。ノッコミを意識した釣りでは、如何にチヌを早く集めるか!が結果を左右することがあります。厳寒期のピンポイントを探っていく釣りから頭を切り換え、寄せを意識した釣りを展開した方がよい場合が多いようです。(あくまで瀬戸内での釣りの話ですが)
御荘では、午後に入って、しかも15時を過ぎた頃からアタリが出始めるパターンが多いようです。ところが、今日は事情が違います。
釣り初めて2時間ほど経ったでしょうか。まだ11時頃だったと思います。
撒き餌を浮きの少し沖に固めて打って、浮きの手前には広範囲に拡散するようにバラケさせて撒き餌を打ちます。水中浮きが馴染んだ後、浮きを手前にゆっくりさびき、ハリスを伸ばしてやります。仕掛けが完全に馴染んで少しした頃、浮きがスパッっと消し込みます。
半信半疑でアワセを入れるとグワンっと重量感が伝わってきます。御荘のチヌは元気がいい。グングン引き込みますが、こちらのタックルはそれを上回る仕様です。前回の反省から竿を寝かせたまま矯めていると、チヌが竿のトルクに負けて徐々に浮き上がってきます。
足元から沖の駆け上がりまでは特に目立ったシモリも駆け上がりもなさそうなので、かなり寄せてから竿を立てて、一気にチヌを引き上げます。水面下で反転するのはよく肥えたチヌです。体高があるので大きく見えますが、渡船場で真ちゃんの55.3cmのチヌを見ているため、大したサイズとは思えません。玉網で取り込みます。重量感は凄い。サイズは46cmでした。瀬戸内なら大型の部類ですが、ここでは中型くらいでしょうか。
少しして今度は友波さんが竿を曲げています。早い時間にチヌが寄ったのか?と思ったのですが、それからまた静かな時間が過ぎていきます。どうも御荘のチヌは、回遊しているような感があります。
昼を回って少しして、のんべんだらりとした潮の状況に少し集中力が切れかけた頃、刺し餌が残り始めました。それまでも何度かそう言う状況はあったのですが、当たってきてはいません。
そこへ既に2枚あげている友波さんが「なんか釣れそうな気がしますよ」と言われています。
「(う〜んさっきから釣れそうな気配は何度か出るんだけど、瀬戸内なら釣れてていいのにアタリがでないんだよなぁ〜)」などと思っていたら、今度はものの見事に的中。
右へ緩やかに動いていた浮きがジワッっとシモってゆっくりと潜行し始めます。アワセを入れると重量感。が、今度はさっきより弱い。竿を立ててクレーン巻で一気に浮かせます。とても小さく見えたのですが念のため玉網で救ったのは40cmでした。小さくない....(いつもの私からすると)。やはり強すぎるタックルはやり取りの楽しさを奪ってしまうようです。もっとも、小さくて50cm、狙いは60cm以上という釣り場ですから、このくらいのサイズのチヌを簡単に抜きあげるのは当然といえば当然なのですが。
「またそういうことをするぅ〜。わしが釣ろうと思うたのにぃ〜」と友波さんの声。
このまた、の伏線は、以前のの波止での釣り(いつも海を見ていた115頁「振り返れば11時間」ご参照)から来ています。
続くか、と思いましたが、続きません。なにか渋い。前回の釣りでは、アタリは全て浮きを完全に引き込むもので、道糸が走るようなアタリが出たのですが、今日のアタリは最初の一枚も道糸が走るようなアタリではありません。アタリの渋さは瀬戸内並です。
友波さんが3枚目を追加。何れも瀬戸内サイズだと嘆いています。
私も同じ気持ち。折角の遠征だから大型を獲りたい。
あまりの変化のない潮の状況に、切れかかりそうな緊張感を何とか持続させながら手返しを続けます。
最後のアタリは渋かった。浮きが僅かにシモっただけ。半信半疑にアワセを入れると、ガツンっと来ました。が、これは2枚目よりも更に小さそう。竿を一切振らずにグングンクレーン巻。浮いたチヌは35cm強というところ。
いけません。完全に気持ちが雑になっていました。痩せた時期ならともかく、ノッコミでかなり重量が増しているチヌです。無理矢理水面から持ち上げたら.......ポチャン。
チヌはその場所で、唖然としたように静止しています。玉網で救ってやろうか、と思ったら慌てて逃げていきました。
魚に触れずにリリースできたのですから、リリースの仕方としては良いかも知れません。が、結局集中力を欠いた自分が招いた結果です。こういうところがいけない。反省。
結局その後、一瞬重量感を感じた直後に、恐らくロープにハリスが触れたのだと思いますが、ハリスが飛びました。
前回の経験から、渡船の迎えは遅い、と踏んで、迎えの時間の5時まで竿を振ります。
が、それでも納竿が早かったようです。結局1時間弱は磯に座って迎えの船を待ちました。
この日は軒並み低調だったようです。目立った釣果はあまり見れませんでした。残念といえば残念ですが、取りあえず今回もチヌの顔が見れたということで、宇和海の、御荘の海に感謝です。
さて、国道56号線、そして松山自動車道を北上。三津浜港を目指します。再び運転は友波さん。お疲れの処、有り難うございました。
恐らく、春のシーズンの御荘遠征は今期はこれで終わりになると思います。
ホームグランド周防大島の春は、果たして如何に?楽しみなところです。
御荘でのチヌ釣りは、いつもの私の釣りとは大きく異なるものでした。あれだけの太仕掛けでチヌが釣れる。恐らく瀬戸内では喰わないと思いますが、それにしても得るところは多かったです。
上手くいつもの釣りに応用して行ければ、と思っています。
また掛けた後のやり取りについては、実に勉強になりました。これからの実戦で役に立つと思います。
生命感が溢れる宇和海、御荘の海。
今シーズン見ることができなかった大型のチヌ。次回のチャレンジでは、何とか逢ってみたいものです。
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