G杯...


がまかつチヌ選手権...G杯

いつも海を見ていた...そんな釣りをしている私が、昨年から参加し始めたトーナメントです。

私の中の2面性がそのまま出た形になっています。
のんびりと釣りをしたい自分。自分の理屈を並べながら没頭する時間。海に自分を溶け込ます時間。
それが本当の自分だと思います。

でも、そんな自分の釣りがどんなものなのか?
そんなつまらないことを気にしている自分も確かに自分なのです。

大好きなチヌ釣りだから、誰よりも上手くなりたい。そんな気持ちはやはり誰にでもあるものだと思います。そんなことできるはずはないのですが、けれど、自然相手の魚との勝負に、他人との相対評価を持ち込んでいる自分なのです。

2回目の参加。昨年は初戦は勝ちましたが、2戦目で敗退。

今年の目標は、広島湾予選の突破。果たして....

2001G杯広島湾予選1戦目 初戦

2001がまかつチヌ選手権
 地区予選広島湾会場
      (2001.5.14)

第1回戦の釣果
チヌ 9枚(最大寸38cm)
  (2枚リリース済み)
マダイ 42cm一枚
 (当然対象外です)

 磯名:甲島スベリ

一緒に参加するはずだった友波さんが都合で不参加。
周りはクラブ方だらけで、クラブのワッペンを一つも貼っていない私は、少々何となく孤独な感じ。

しかし撒き餌の準備などしていると、あっという間に集合が掛かりました。

今年のゼッケンは64番。渡船割りを見ると、いつもお世話になっている平田釣具の船です。当然、試合前に船頭と個人的に話をすることは禁じられていますので、だからどうしたということはないのですが、何となく一安心です。

平田丸は力強く事務局のある小方港を後にします。目指すは岩国沖の甲島。結構釣れている島です。

初戦の対戦相手の方は、上手そうな雰囲気が漂いながらも、でも優しそうな人なのでこれまた一安心。


G杯は、基本的に1対1の勝負です。(3名で2名勝ち抜けの場合もある)
我々は最初に降ります。降りた場所は甲島のスベリ。横に長い磯なので、間隔を開けて釣り座を設定します。
そしてじゃんけん。勝った方が海を向いて右側。対戦相手のNさんが勝ちましたので、Nさんが右側へ入ります。

5時45分。相談してスタート時間をそう決めます。
初戦は6時から9時までの3時間ですが、時間はずらしても構わないとのことでした。
このため、我々は8時45分までの3時間の勝負となります。

釣り開始。

撒き餌はオキアミ生4.5kg(刺し餌込み)、アミエビ2kg、チヌパワー麦1袋、チヌパワーV9遠投1袋、オカラダンゴ1袋。
G杯では1戦ごとに、40cmのバッカン一杯までの撒き餌の使用が許されています。
たった2〜3時間にこの量はとても多いのですが、撒く人は相当撒きますので、撒き負けない程度には持参しなければなりません。
また勝負の時間が非常に短いため、一気にチヌを活性付かせるためにもそこそこの撒き餌は必要となります。

私の分量は1戦だけでは余る分量にしています。2戦目を意識した撒き餌作りです。もし勝てば、初戦で余った撒き餌にオキアミ3kg、アミエビ1kg、チヌパワーV9遠投1袋、オカラダンゴ1袋を追加するつもりです。余裕を持たせておくことで、撒き餌が足りなくなるかも...という不安を回避します。

いつもの小さなカップの撒き餌杓で周辺に撒き餌を充分打ち込んでから、針にオキアミを付け投入します。
潮は緩やかに左から右へ。私は潮上になります。撒き餌を追い打ちすると、Nさんの釣り座に撒き餌を効かせることになりますので、可能な限り左潮上に撒き餌を投入し、後に流す仕掛けがそれに同調することを意識します。実際に仕掛けに被せる撒き餌は少な目に抑えました。

仕掛けはプロ山元浮きG2にハリスにG5とG7の2段打ち。ただし潮が緩いのでG5はハリス最上部に付けます。浮き下は2.5ヒロからスタート。

潮下に向かうにつれて藻群が沖に張り出しています。少し遠投気味に攻めていきます。

何とか先手を打ちたいところ。
そんなことを考え始めたとき、浮きが潜行します。アワセ!待望の一枚目です。
サイズは....小さい。思わずポケットから受付で渡されたワリバシを取り出します。
当ててみるとワリバシよりは2〜3cmほど大きい。

海水を入れたバッカンに放り込んで慌てて再開。なにせたった3時間の釣りです。相手が釣れば瞬時に追う立場になってしまいます。

少しして2枚目。サイズはやはり小さい。Nさんも大きく張り出した藻群に阻まれながらもチヌをあげています。

釣れば相手も釣る。そんなプレッシャー。

そんなとき、浮きが滲み、ラインが走ります。アワセると強烈な引き。重量感はさほどでも無いのですが、全く浮こうとせず、ガンガンガンガンと首を振るような衝撃が竿を襲います。
やっと藻群の少し沖に浮いてきた魚体はなんだか赤っぽい。
寄せてみるとこれは40cmを少し越えるマダイでした。これがチヌなら....
ともかく食べれば美味しいのは明白なので、チヌと一緒にバッカンに放り込んでおきます。

遠投、藻際を攻め分けながら、長い1時間30分が経過しました。ここまでチヌ5枚。

場所交替です。ここまでは何とかリードしていますが、場所を変われば、私の目の前には大きく張り出した藻群が立ちはだかるのです。

・・・・逃げ切れるか?Nさんの釣りは横目で見てもとても綺麗です。

G2の仕掛けのままで数投放ってみますが、レギュラーサイズのプロ山元浮きではさほど距離は稼げません。風と潮の影響で、すぐに藻群近くまで寄ってしまいます。

浮きを2Bに交換。水中浮き−Bを付けて、ハリスにG5。可能な限り遠投を試みます。
こちらの釣り座は足場が非常に高いので、距離は出ます。撒き餌も合わせて遠投。
いつもの感覚以上に撒き餌が飛んでいきます。抑えようとしても飛ぶ。アドレナリンの分泌かな?などとつまらないことを考えながら、徐々に距離感を合わせていきます。

最初のアタリに合わせたチヌは、案の定藻群に。
左右に移動しながら出すことを試みますが、根付近に潜り込まれたようでどうやっても出てきません。
とうとうハリスが切れてしまいました。

ハリスを慌てて結び直して手返しを続けます。

次のアタリ。竿を寝かせてリールを巻かずに矯めます。その場で浮かせようと思ってのことなのですが、矯めるとその場で停止し、煽れば突っ込んできます。
焦る気持ちが大きいため、我慢できずに竿を立てて引っぱり出しに掛かりました。案の定藻に取られます。が、諦めずに竿を引っ張ったり緩めたりしていると、スルッっという感覚と共に藻に絡まったチヌが浮いてきます。

なるほど.....

次のアタリに対しては、アワセと同時に一気に竿を煽って浮かせに掛かりました。釣れいてるサイズは大きくても35cmを少し越える程度。1.25号のハリスが切られるようなサイズではありません。藻に取られるくらいなら...とガンガン引き上げます。この攻め方は正解だったようで、同様のやり取りで更に3枚追加。


タイムアップ。

釣果を見せ合った結果、私の勝利がその場で確認できました。
横目でNさんがチヌをあげるのを見ながらの戦いでしたから、本当にプレッシャーが掛かる状況でした。

ともかく...ともかく初戦は突破です。昨年と同じところまでは行けました。


next stage






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