公務員に関するFAQ

ここでは,公務員試験や公務員に関して皆様が抱いていらっしゃる素朴な疑問をまとめてみました。
役に立つかは分かりませんが,読んで参考にしていただければ幸いです。

公務員試験について

Q1:どれくらい勉強すれば公務員になれるの?
A1:勉強の仕方によります。私は「どれだけ勉強したかで合否が決まる」と書きましたが,要領のいい勉強をした人なら短期間でも合格できます。私はそのための必要最低限の勉強法を書いたつもりでいます。私の知人には働きながら国家T種(現・国家公務員総合職)や地方自治体の試験に受かった人がいます。率直に尊敬します。あたしにゃとてもできませんわ。

Q2:大学の法学部や経済学部を出た人がやっぱり有利なの?
A2:そうとばかりは言い切れません。社会人や理系の人でも行政の公務員試験を受ける人は大勢いますし,現に多くの人が合格しています。確かに勉強した内容が頭に残っていればそれなりに有利かもしれませんが,大学の勉強と公務員試験の勉強はかなり違います。大学で公務員試験ゼミとかをやって専門的にやっている人はともかく,そうでなかったらあまり関係ありません。差はあるとしても勉強法次第で簡単に詰められます。

Q3:合格ラインはどれくらい?
A3:6割から7割が目安ですが,その時の試験の問題のレベルにより大分違ってきます。私の時は経済原論で鬼のように難しい問題が出て友人ともども頭を抱えましたが,結果二人とも受かりました。そんなもんです。

Q4:勉強はどこから入ればいいの?
A4:まずどういう方法を取るかを考えましょう。予備校に通うか,通信教育をやるか,さもなくば独学か(私はあまり勧めませんが)。それが決まったら善は急げで一日も早く始めましょう。科目としては,先に書いたいわゆる「必修5科目(憲法,民法,行政法,経済原論,数的処理)」を固めることを勧めます。ちなみに私の目では,最もとっつきやすいのは憲法で,これはとっとと終わらせるべきです。最もとっつきにくいのは民法ですが,これをどうするかはその人次第です。極論では「捨てろ」という人もいますが,ウエートを考えると無理でしょう。嫌でも少しずつやっていくしかないのではないでしょうか。

Q5:情報はどうやって仕入れればいいの?
A5:実務教育出版が出している月刊誌「受験ジャーナル」を読めば必要な情報は仕入れられます。ちょっとした本屋さんに行けば売っているはずなので見ておきましょう。

Q6:論文試験,集団討論,面接試験の対策は?
A6:論文試験に関しては,行政に関する本を読んである程度の知識はつけておきましょう。あと新聞,テレビで時事ネタを仕入れることも怠りなく。「日経」まで読む必要はありませんが,一般紙は読んでおきましょう。地方自治体を受ける人は地方紙を読むと効果的かもしれません。主宰のようにスポーツ紙しか読まないような奴は論外です(笑)。集団討論もそれでいけるでしょう。面接は一般の就職活動同様しっかりと自己分析をすること,聞かれそうなこと(志望動機をはじめ,面接にありがちな質問)についてあらかじめ自分なりの解答を考えておくこと,そしてあまり自分を飾ろうとしないこと。硬くなるのは仕方ありませんが,あがり症の人はそれを逆手にとって「実直な自分」を表に出すとか,対処の方法はあるはずです。あまり自分を良く見せようと思わないで,素の自分を出せればいいでしょう。それでだめなら諦めもつくはずですから。

Q7:論文の書き方に良い書き方・コツはあるの?
A7:論文というのは基本的に,「ある問題に対して貴方はいったいどういう意見を持っているのだ?」ということを聞きたい訳ですから,それに応えてあげないといけません。即ち,「問題に対してどういう疑問・問題意識を持ったか」ということと,「その問題を解決するためにはどうしたらいいのか」ということが必要になります。それを核にして書いていくわけです。あとは論旨があちこちに飛ばないよう序論→本論→結論の流れをしっかり組み立てることや,だらだらした冗長な文にならないよう簡潔にまとめることといったことが必要です。これをつかむにはある程度練習が必要かもしれません。テクニカルなことは対策本を読むなり予備校にいくなりすれば教えてくれるでしょう。必要以上のテクニックはいらないと思いますが…いずれにせよ,一朝一夕ですぐ書けるようになるコツはないのですが,「自分の意見・問題意識をしっかり持つこと」を癖として身につければ自ずといい文章が書けるようになるでしょう。

Q8:浪人・留年・複数回受験はハンデになるの?
A8:私見になりますが,ならないと思います。主宰は浪人経験がありますし,同期の殆どはそんな主宰より年上です。つまり,ストレートで行ける奴のほうが珍しい,ということです。ほぼ完全に実力のみの世界なので,そんな心配をする暇があるなら勉強して力をつけて下さい。杞憂です。

Q9:国家公務員一般職を受けるんですけど,どういう勉強法をしたらいいんですか?地上との違いは?
A9:基本的には地上とあまり変わらないので,地上を受けないという人でも同様の勉強をしてください。地上よりも範囲が広いことが心配かも知れませんが,試験場で捨てる問題を決められるのでそれほど気にする必要はないでしょう。しかし,カバーしていない分野があるとその分選択の幅が狭められてしまうので,より「広く浅く」やった方が得策と言えるかも知れません。一説には「法学部超有利」と言われるらしいですが,なるほど法律の占めるウェートは高いので,基本的な問題・典型的な問題を中心に模試・問題集に当たり,傾向を肌で感じることが重要だと思います。あと,英語と数的が専門でも確か出題されるはずなので,教養の勉強の中でもこれらはきっちり固めておきましょう。

 

合格後について

Q1:何かやらなきゃいけないことはありますか?
A1:国家公務員(総合・一般)の場合は官庁訪問をしなければいけません。これは一次試験の合格後にあるもので,一般の就職活動と同じように官庁を回って採用内定をもらわないといけません。内定がもらえないと就職できないので不合格と同じことになります(確か3年は合格者名簿に名前が残り資格だけは残るはずですが)。東京本省希望の人は一次の合格発表と同時くらいにもう活動を開始しないといけません。地方機関希望の人は8月上旬にその地区の地方機関が集まって説明会があるのでそこで情報を収集し,その後官庁訪問開始ということになります。地方公務員その他の場合は,よほどのことがない限り「最終合格=採用」なので(以前これが守られなかったばっかりに裁判沙汰になった例がありましたが),向こうから何か言って来ない限りなにもしなくていいです。勉強するなり遊ぶなり好きに時間を使ってください。ただ「レポートを出せ」とかそういうことを言ってくる場合はあるようです。また,採用予定者を対象とした説明会などが行われる場合もあります。

Q2:配属はいつ決まるの?
A2:大体官庁の人事というものは3月の下旬にまず上から決まっていくので,下っ端の新規採用の人が決まるのは相当後です。国家公務員での東京本省勤務の場合は採用内定の時に勤務地が決まるので安心なのですが,それ以外の場合はどこに配属されるのかなかなか分からないことは覚悟しましょう。ひどい場合3月の27日くらいに配属先が決まってそこから引越しをしなきゃいけないなんて場合も…市町村や東京特別区レベルならどこに配属されても知れてるのですが,国家の地方機関・都道府県あたりになると大変です。何とかしてもらいたいものですね。

 

公務員の仕事について

Q1:どんな仕事をするの?やっぱり住民と直接接する機会は多いの?
A1:市町村や東京特別区,政令市の区役所あたりなら配属先によっては多い所もあるでしょうが,そうじゃなかったらそれほどでもないというのが私の印象です。例えば質問してみますが,「あなたは国の省庁や県庁に行ったことがありますか?」多分ある,という人は少ないはずです。私も就職までは役所に行ったことなんて殆どありませんでした。それで分かると思います。あくまで私の印象ですが,大多数の所は普通の企業と同じようなデスクワークじゃないのかな,と思います。公務員にしても企業にしても,「組織の一員・歯車」であることには違いない訳ですからね。ちと哀しいことですが。ただ,一般企業と比べていろんな種類の仕事が出来ることは魅力の一つだとは思いますよ。

Q2:今までにやった一番変わった仕事は何ですか?
A2:田植えです(苦笑)農業系機関でやりました。一応事務職なんですが…

Q3:公務員にとって一番大切なことは何だと思いますか?
A3:忍耐強さと調整能力,ですかね(笑)。住民と接する時もそうなんですが,同様に上司など職場の同僚と接する時の人間関係も公務員に関して言えばすごく大事だと思います。こういう所で摩擦起こしたら仕事が進みませんから(苦笑)。実務面の能力もさることながら,やはりメンタルの強さや人と接する能力といったものが大切なんだなあ,と就職してから痛感しました。
あと,最近で言えばコスト意識がこれまで以上に重視されます。住民の血税を扱うわけですから,どれだけドケチになってもなりすぎということはありません。

Q4:入る時点でどれくらいの実務能力を身に着ければいいですか?
A4:試験に合格しているわけですからある程度の行政知識はあるでしょうし,専門的な部分は入ってから身に着ければいいと思いますが,今は全部パソコンで仕事をしますから,パソコンの扱いには慣れておきましょう。最低でもブラインドタッチくらいはできることと,エクセルで基本的な表計算くらいはできるようになっておかないと苦労すること間違いなしです。
あと,国際職など特殊能力を買われて入る方は,その武器を磨いておきましょう。

Q5:5時に帰れるというのは本当?
A5:その手の期待はしない方が良いです(笑)。時期的に定時に帰れる時期とか,いつも5時に帰れる職場とか(出先機関とかに多いようです)もありますが,多くの場合公務員も結構遅くまで残業しています。特に霞ヶ関のキャリアはすさまじく,「不夜城」と言われていて,寝るために家に帰るのも惜しいくらいらしいです。まあそこまでして仕事をするからそれを発散するために「ノーパン何とやら」に行っちゃったりしたのかも知れないですが。

Q6:公務員の最高の良さは何?
A6:「守ってくれること」ですかね。何か不祥事でもやらかさない限りクビにはなりませんし,家庭の事情とか健康上の事情とか,そういう事に関してはなんだかんだ言っても結構配慮してくれます。以前主宰は就職早々仕事に悩みすぎてノイローゼになってしまいましたが,そんな状況になってもクビにならず,人事面でそれなりに配慮してもらえたことには感謝しています。いや,マジで。(ちなみに,公務員でも「うつ」になる人は結構います。傍から見るほど気楽な稼業ではありません。そのことは知っておいてください。)

Q7:逆に公務員の悪いところは何?
A7:まず給料が安いです。後述しますが、恐らく同じ大学の同期生で一般企業に就職した人に比べるとダントツで安いと思います。次に、運が悪いと「自分の好きな仕事、やってみたい仕事」を一生させてもらえない可能性があります(専門職で入る人は別)。あと、入る年代によっては同年代の若い人が極端に少ない年もあります。主宰は若い頃から「同年代の若い異性と一緒に仕事をする」という機会が全くと言っていいほどなく、見合いで結婚しました(笑)。さらに、40過ぎて異動した職場で自分が一番若かった、なんてことも。公務員生活が充実するか否かは人事に懸かっています。まあこれは一般企業でもそうかも知れませんが。

Q8:公務員の待遇は恵まれていますか?
A8:そう…でもないと思うんですが。例えば,同じ大学を出た同級生の中で一番給料が安いのは私です。また,4歳下で3年後に一般企業に就職した弟より私の方が給料が安いです。残業してないということもありますが(苦笑),それなりに名の知れた大学を出た人が就職する企業と比べたらもらうもんは少ないです。
ただ,住み慣れた故郷で働けること,企業のように景気と競争の荒波にもまれないこと,一部の企業(と信じたいが)にあると伝えられている,「社員を人間扱いしない」苛烈な状況にまでは置かれていないことを考えると,その点では恵まれていると思います。

Q9:地方都市に住んでいますが,都道府県に就職してずっとこの街で勤務することはできますか?
A9:家庭事情等に応じてある程度の配慮はあると思います。ずっとその街,ということは難しいかも知れませんが,近隣の都市の機関と往復,のような形で。主宰も地方機関の事務所を知っていますが,その街に家を持っている人が割と多くいて,そういった方々は長い間その街オンリーで勤務している場合が多いようです。ただ,やはり本庁勤務等どうしても思う通りにならない場合もあるかも分かりません。人事だけは予測不可能な面もありますから…

Q10:公務員にハラスメントはありますか?
A10:主宰が入庁した頃は普通にありました。パワハラで複数人殺した、という曰く付きの人間も知っています。今はコンプラ意識が高まっているので上司の立場の人も気を付けているはずですが、当たりのきつい人、厳しい人は当然います。それをハラスメントと思うかどうかはその人の受け取り方にもよるかと思いますが、外形的に見て一般的な基準に照らしてハラスメントに映る言動をする人はゼロではないと思います。あと、最近は「部下から上司へのパワハラ」も問題になっています。とかく人間関係は難しいですね。

Q11:出世するために必要なものは何ですか?
A11:出世しない人に聞いても仕方ないと思いますが(苦笑)。まず何と言っても頑健な心身(特にメンタル)、どんなことがあっても冷静に対応できる判断力、無闇に激することのない穏やかな人柄、あと上の立場になるにつれて内緒話(機密事項)が増えますから、口の軽い人と声の大きな人は向かないかも知れません。


とりあえず今まで聞かれたこととかをまとめて書いてみました。
ただ,ここに書いてあることが全て正しいとは言い切れませんので,詳しいことについては周りの事情通の方であるとか,予備校のプロフェッショナルな方々であるとかいったところに聞いて見られることをお勧めします。100%私を信じるのは危険かと(苦笑)。

※筆者注
これまでメールなどでご相談いただいた内容に,私自身から見て公務員という仕事についてあまり知られていないと思われることを加味してこのページを作りました。読者の方の人生にも関わることですので,あくまで参考資料としてお読みいただければ幸いです。
(なお,現在メールでのご相談は承っておりませんので,あしからずご了承ください)

 

ホームへ

受験ページへ