奈良・三輪山に行く!!

強行軍であった。
奈良へ日帰りしようというのである。目的地は三輪山11月14日(金)の夜に出雲を出て、次の日に帰ってくる。何故そのような無茶をしたのか?それは前回の 出雲大社神迎えの神事 に起因する。できれば八百万神のお帰りになる11月16日には出雲大社に行ってみたかったからである。そのため今回は大変疲れた。

夜中の2時に出雲を車で出発し、奈良に着いたのは明け方の7時であった。
三輪山は大物主命が祭られている。大物主命は大国主命の国造りを助けた神として知られており、出雲系の神ともいわれている。(大物主命のことは 「青銅器文化」に詳しい)このことは当時、この奈良にも出雲勢力が存在したということである。大和のまほろばにである。

朝もやの中、奈良・三輪山に着いた。

三輪山の前には大神神社がある。
神社へ通じる通りは静寂の中に神の存在を見出す事の出来る羨ましい雰囲気を持っている。

その通りを通っていくと大神神社が見えてくる。

今回は工事中であったため残念ながら社内を見ることはできなかった。その神社の裏手には三輪山がどかっと座っている。あまり高くないが末広がりの、古墳にも似た味わいのある山である。



朝早くから神社関係の人々が細々と掃除に精を出していた。見ていて清々しい。今でもこの大物主命は大切に扱われているのだなぁ、と日本文化の一面に感心する。

大神神社本殿のほかにも細々とした社が三輪山の周りに乱立している。それはあたかも三輪山を守るために存在するかのようである。

そういえば奈良の古墳はこの三輪山周辺にも多く、出雲系から大和系への勢力交代を考えるならこの地点は非常な要地であったのであろう。そしてこの地点に出雲勢力が存在したということは出雲人の土地カンが確かなものであったということになるであろう。

一通り見終えて三輪山を去ろうとする時、ようやく靄が晴れた。なにか最後まで神がかった雰囲気のする三輪山であった。もしかして我々出雲人の来訪を歓迎してくれていたのかもしれない。今週は神無月で他の神様は出雲へお出かけ中。そこに訪れた我々。大物主命は案外寂しがりやかも知れないね。