物体の分光立体角反射率:R(λ) の分布曲線データを与えて、三刺激値 X、Y、Z 及び 色度座標(x, y, z)を計算してみましょう。
光源から発射された光は物体に反射・吸収され、最終的に脳に知覚される 赤・緑・青の刺激の度合いは、感応できる各波長間の刺激の積算であると考え、目に入る反射光の値と等色関数から、得られる刺激の強さX・Y・Z値を求めます。
標準光 物体の反射率 等色関数 三刺激値 色度座標
S(λ) −−> R(λ) −−> x −−> X −−> x
−−> y −−> Y −−> y
−−> z −−> Z −−> z
必要な計算式は次のとおりです。
●三刺激値 X、Y、Z
X = k∫ S(λ) x(λ) R(λ) dλ
Y = k∫ S(λ) y(λ) R(λ) dλ
Z = k∫ S(λ) z(λ) R(λ) dλ
k = 100 / ∫ S(λ) y(λ) dλ
ここで、
λ: 波長(単位 nm)
∫: λ=380 から λ=780 まで(可視光線の波長範囲、nm)の定積分
S(λ): 色の表示に用いる標準の光の分光分布(JIS Z8720 で規定)
x(λ)、y(λ)、z(λ): XYZ表色系における等色関数(JIS Z8701 で規定)
R(λ): 分光立体角反射率
●色度座標(しきどざひょう)
三刺激値 X、Y、Z の総和: S = X + Y + Z
色度座標(x, y, z):
x = X/S
y = Y/S
z = Z/S ( = 1 - x - y)
●分光立体角反射率データを与えて色度を計算してみよう。
・右下の「分光立体角反射率」の画面で、反射率データを左から点列で入力します。
・「Calc(計算)」ボタンをクリックすると、上記の式に基づいて色度が計算され、左画面に表示されます。
・反射率データは、予め登録された「分布1_Red」から「分布9_Black」を選択してもOKです。
各色に対応した反射率の近似データが予め登録されています。
・「Clear(クリア)」ボタンで、入力されている反射率データをクリアします。
・標準光の種類は「A」、「D65」、「C」の中から選択できます。