・3原色と白Wの色度座標を(Rx,Ry,Rz), (Gx,Gy,Gz), (Bx,By,Bz), (Wx,Wy,Wz)とします。
ここで、Rz = 1-Rx-Ry などの関係があります(G、B、W も同様)。
・3原色の値を R, G, B とします。(0 ≦ R, G, B ≦ 1)
・刺激値Y(輝度信号)と3原色(R,G,B)の関係を次式で表現します。
Y = rR + gG + bB
ここで、係数 r, g, b は R,G,B がそれぞれ単独で強度100%(値1)の時のY値です。
任意の色(R,G,B)に対するY値は r, g, b とそれぞれの強度の積の和になります。
・R,G,B がともに強度100%(値1)の時に白色になります。 白色のY値を1とします。従って、
1 = r + g + b
・3原色と白WのXYZ座標(三刺激値)は次のようになります。
X Y Z
R原色 Pr:(rRx/Ry, r, rRz/Ry)
G原色 Pg:(gGx/Gy, g, gGz/Gy)
B原色 Pb:(bBx/By, b, bBz/By)
W色 Pw:( Wx/Wy, 1, Wz/Wy)
これらは(X,Y,Z)と色度座標(x,y,z)の次の関係から明らかです。
x = X/S, y = Y/S, z = Z/S (S = X+Y+Z)
より、
S = Y/y ∴ X = xS = Yx/y (Y値に色度座標x,y の比を掛ける)
Z = zS = Yz/y (Y値に色度座標z,y の比を掛ける)
・さて、3原色 Pr、Pg、Pb の和が白色 Pw となるので、
Pr + Pg + Pb = Pw
これをX,Y,Z成分毎に書くと、
rRx/Ry + gGx/Gy + bBx/By = Wx/Wy
r + g + b = 1
rRz/Ry + gGz/Gy + bBz/By = Wz/Wy
マトリックス形式では、
|Rx/Ry Gx/Gy Bx/By||r| |Wx/Wy|
| 1 1 1 ||g|= | 1 |
|Rz/Ry Gz/Gy Bz/By||b| |Wz/Wy|
(r,g,b)に関するこの連立方程式を解いて、(r,g,b)の値を求めます。
・この(r,g,b)を用いて、3原色と白WのXYZ座標が決定されます。
・任意の色(R,G,B)は、この3原色を線形加算したもの(PrR+PgG+PbB)であるので、
そのXYZ座標は次のようになります。
|X| |rRx/Ry gGx/Gy bBx/By||R|
|Y| = | r g b ||G|
|Z| |rRz/Ry gGz/Gy bBz/By||B|
・(X,Y,Z)を(R,G,B)に変換する式は、上式右辺の逆マトリックスを求めて、
-1
|R| |rRx/Ry gGx/Gy bBx/By| |X|
|G| = | r g b | |Y|
|B| |rRz/Ry gGz/Gy bBz/By| |Z|
となります。
[参考2]
R:(Rx,Ry,Rz), G:(Gx,Gy,Gz), B:(Bx,By,Bz), W:(Wx,Wy,Wz)とし、
RGB−>XYZの変換マトリックスを
|X| |Xr Xg Xb||R|
|Y|=|Yr Yg Yb||G|
|Z| |Zr Zg Zb||B|
と置くと、
Rx = Xr/(Xr+Yr+Zr), Ry = Yr/(Xr+Yr+Zr) [, Rz = Zr/(Xr+Yr+Zr) = 1-Rx-Ry]
Gx = Xg/(Xg+Yg+Zg), Gy = Yg/(Xg+Yg+Zg)
Bx = Xb/(Xb+Yb+Zb), By = Yb/(Xb+Yb+Zb)
Wx = (Xr+Xg+Xb)/T, Wy = (Yr+Yg+Yb)/T
但し、T = (Xr+Yr+Zr)+(Xg+Yg+Zg)+(Xb+Yb+Zb) ・・・ マトリックスの全成分の和
の関係が成立します。