■音律と音階の科学(2): 2つの純音の不協和曲線

 今回は、「音律と音階の科学」における次の2つのグラフ:
 (a)不協和曲線: 周波数差/臨界帯域幅と不協和度の関係を示す。
 (b)臨界帯域幅: 中心周波数と臨界帯域幅の関係を示す。
を元に、
 ●2つの純音の不協和曲線: 根音の周波数をパラメータにした、周波数比と不協和度の関係
のグラフを作図するアプレットを紹介します。

 ・根音(2音のうち低い方の音)の周波数(Hz)を指定すると、それに対する不協和曲線が描画されます。
 ・最大6種類の周波数まで同時に表示できます。
 ・「Clear」ボタンで、表示されている不協和曲線を消去します。
 ・根音周波数を直接(任意の値を)入力することもできます。
 ・根音周波数を音名(C〜B)+ オクターブ指定(1〜7)+ (#/b) で入力することもできます。
   (例1)C4: 中央のド(4は省略可能)
   (例2)D5#: 1オクターブ上のレの#


 周波数比と不協和度の関係を示す図の中にある「12音平均律(半音単位)」と書かれた所にある数字(0, 1, .., 13)は、根音を0として半音単位で順に付けた番号で、12が1オクターブ上の音(周波数が2倍)、7が「ド」と「ソ」の間隔(周波数が約1.5倍)になります。
 100Hz付近では周波数が約1.5倍離れた2つの音(純音)でさえも、あまり協和するとは言えないようです。

[ 計算方法 ]
  dis = Fa (冉/b)
  b = Fb (f1)
より、2音の周波数比(f2/f1)に対する不協和曲線の値は、
  dis = F1 (f2/f1) = Fa ((f2-f1)/Fb (f1))
で計算できます。

[参考文献]小方厚著「音律と音階の科学」(講談社発行)

音律と音階の科学(3): 2つの楽音の不協和曲線
純正律と平均律
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