i- 太陽光発電所: パワコンの変換特性による発電量低下

 カタログ記載のパワコン(パワーコンディショナー)の変換効率はJISに規定された測定法に基づく値であり、定格出力時の変換効率です。 曇りや雨で日射量が少なく、発電電力が定格の概ね1/3〜1/4以下の場合には一般に効率はカタログ値より低くなります。

 図1は我が家のパワコン(定格 4.5kW、変換効率 94%)の変換特性を模式的に示したものです。 出力が1.8kWを下回ると、変換効率は94%を割り込みます。

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iSolar3b.jpg
図1図2
 パワコンの変換効率を一定とした場合と出力に応じて変化するとした場合の予想発電量の比較結果は次のとおりです。  気象台発表の2011年の1時間当たり日射量(広島)をベースに(時間内で日射強度一定と仮定)、ErbsモデルおよびMETPV-3モデルでの発電量を計算したものです。

 変換効率94%一定とした場合に比べて、図1のように変化する場合の年間発電量は1〜2%低下します。
 また、日射強度がある閾値(= 20W/m2、パワコン出力0.1kW相当)以下ではパワコンが起動しないと仮定(図2)して試算すると、Erbsモデルでの年間発電量は0.2%程度減少します。
月別予想発電量(2011年、広島、単位:kWh)
パワコン特性モデル 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月10月11月12月 年間
94%一定通常4834595926245474365685635575404134166198
METPV-34514395796295574545825645555223873756094
Erbs4504415836305594545835645535173803696083
変化(図1)Erbs4454355776245504455755585475113743626002
変化(図2)Erbs4434345766235484445745575465103733625990

 なお、パワコン出力1.8kW〜4.5kW間では変換効率は94%を若干上回りますが、仮に2.5kWで最高94.5%に達するとして試算すると、Erbsモデルでの年間発電量は0.2%程度増加します(6012kWh)。
i- 太陽光発電所: システムの更新 (<− ここに概略仕様記載)
全天日射量と斜面日射量の関係 〜ErbsモデルとMETPV-3モデル〜

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