■i- 太陽光発電所：　電力モニタにおける1時間毎の履歴を合計すると（２）

　SHARP太陽光発電システムのカラー電力モニタ JH-RWZ1 には1時間毎（日間）、1日毎（月間）、1月毎（年間）の発電量、売電量、買電量や消費電力量などの履歴を記録し、表示する機能があります。

　以前、これに関して次のような問題点を提起しました。

---

　「その日の1時間毎の発電量の値を合計しても、その日の総発電量（1日毎の値）にならない！」

　次の表は2011年8月9日と11日の発電量です。　実際の1日の総発電量は1時間毎の値の合計値より 0.7〜0.8 kWh（数％）程度多くなっています。

● 1時間毎の発電量とその合計　（単位： kWh）

月/日	5時	6時	7時	8時	9時	10時	11時	12時	13時	14時	15時	16時	17時	18時	合計	総発電量 (1日毎の値)
8/09	0.0	0.1	0.4	1.1	1.7	2.6	3.3	3.5	3.5	3.3	2.8	1.2	0.3	0.0	23.8	24.5
8/11	0.0	0.0	0.3	1.2	1.8	2.4	1.1	3.1	2.0	2.5	1.3	1.6	0.4	0.0	17.7	18.5

　（注１） 5時の欄： 5時台（5:00〜6:00）の値、他も同様
　（注２） 5時前、19時以降はいずれも発電量ゼロ

---

　そして、その原因は電力モニタの1時間毎の値の算出方法にあることを指摘しました。

　SHARP太陽光発電システムには「ソーラーWEBモニタリングサービス」があり、その中の「データダウンロード」機能で過去の1時間毎の発電量等をダウンロードすることができます。
　当初、この機能でダウンロードされる発電量は0.1kWh単位でしたが、2012年4月9日からWh（0.001kWh）単位に変更となり、このデータを使用すれば今までのような不一致は実用上ほとんど問題とならないようになりました。

　次の表は2014年10月10日、11日、12日の発電量です。　ダウンロード値（D.L.）を使用すると、実際の1日の総発電量は1時間毎の値の合計値とほぼ一致しています。
　また、表示値は1時間毎の厳密値の小数第2位以下を単純に切り捨てていることがわかります。

● 1時間毎の発電量とその合計　（単位： kWh）

月/日	5時	6時	7時	8時	9時	10時	11時	12時	13時	14時	15時	16時	17時	18時	合計	総発電量 (1日毎の値)
10/10 表示	0.0	0.0	0.2	1.4	2.6	3.2	3.1	2.5	2.3	2.4	1.7	0.6	0.0	0.0	20.0	20.6
D.L.値	0.000	0.051	0.288	1.491	2.607	3.255	3.154	2.526	2.344	2.418	1.765	0.691	0.087	0.000	20.677
10/11 表示	0.0	0.0	0.4	0.8	1.6	1.8	1.9	2.1	1.9	1.2	0.6	0.2	0.0	0.0	12.5	13.0
D.L.値	0.000	0.022	0.439	0.849	1.609	1.843	1.979	2.102	1.993	1.292	0.637	0.252	0.014	0.000	13.031
10/12 表示	0.0	0.0	0.2	0.7	1.2	1.6	1.7	1.2	0.5	0.5	0.5	0.0	0.0	0.0	8.1	8.6
D.L.値	0.000	0.017	0.287	0.790	1.207	1.634	1.747	1.251	0.570	0.596	0.354	0.056	0.000	0.000	8.698

　（注1） カラー電力モニタの表示、Web画面上の表示は現在も0.1kWh単位のままである。
　（注2） 「1時間毎の日射量と発電量の比較 （2011/10〜）」では便宜上 0.01kWh単位に丸めて表示している。