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市販の歯磨き用チューブは使った方がいいのでしょうか?
歯科医院でブラッシング指導を受けると使わない方が良いと指導されたこともあるのですが? |

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確かにこれまでの歯磨剤は、あまり推薦できる製品が少なかったようです。
テレビは今でも派手に歯磨剤の宣伝をするものですから、歯科医や歯科衛生士の立場から疑問が多く寄せられたのも事実です。歯磨剤を歯ブラシにたっぷり塗ってタレントさんがさっさと磨くと、キラッと白い歯になるコマーシャルを毎日いやというほど見せつけられています。
歯磨剤には発泡剤が入っていますから、すぐに口中泡だらけになって、3分間どころか30秒もブラッシングができなくなってしまいます。これでは、歯と歯の間や歯頸部のプラークは充分落ちているはずがありません。
ですから、歯磨剤がかえってブラッシングの邪魔をしていると考えられてきたわけです。
結論を言います。一部の人たちには、歯磨剤を是非使ってもらいたいと私は考えています。良い歯磨剤には、使った方がより効果が出るものがあります。一部の方々というのは、歯周病(歯肉炎、歯槽膿漏症)が認められる人のことです。
口腔清掃には
1)機械的清掃(ブラッシング)
2)化学的清掃(薬液消毒など)
の2通りがあります。
歯周病のある患者さんには、このどちらも大切になります。ある程度、滅菌効果のある歯磨剤は必要だと考えています。当院ではスイス製の歯磨剤を推めております。
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ガムは歯に良いと聞きましたが本当ですか? |

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ガムは、使い方によって歯だけに限らず、口の中の健康づくりに大いに役立ちます。
当院では、『ガム療法』を推める患者さんたちもいらっしゃいます。加齢などによって唾液の少なくなった方などの、舌のピリピリ感をとる目的で指導しています。
ガムは原則として「無糖ガム」が良いとされています。この点を理解しておいてください。キシリトールといえども糖であることに違いはありませんから、虫歯にはならなくても、糖尿病の人は注意を払う必要があります。しかし、無糖のデンタルガムは高価で手に入りにくいですから、市販のガムを次の点を守って使ってみてください。
1. |
ガムの甘味は約10分で消失しますから、ここから先が本来のガムの効果が出てきます。甘味がなくなったからといって、すぐに捨ててはいけません。
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2. |
できれば1個で2〜3時間、口の中に入れてみましょう。
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3. |
クチャクチャ噛みすぎると、あごの関節や筋肉が疲れますから、歯ぐきと頬の間に入れておき、ときどき噛んで唾液がじわっと出る程度で結構効果があります。
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4. |
ガムの粘性は少し硬めのものが良いようです。
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電動歯ブラシの効果はどうでしょうか。
使い方はどうしたらいいのでしょうか。 |

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電動歯ブラシは使い方によってとても効果的です。
使い方が正しければ是非使ってみてください。
<電動歯ブラシの注意点>
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1. |
いつも満充電状態で使うようにしましょう。(パワー全開)
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2. |
ブラシの毛先はゆっくりと歯面を滑らせます。
電動ブラシを患者さんに実際使っていただきますと歯面を滑らすスピードが早すぎます。1本1本3〜5秒かけて磨いてください。
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早く毛先を動かしますと歯と歯の間に毛先が入っていかないためプラークが充分落ちません。
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3. |
歯磨用ペーストはほんの少しだけにしましょう。
歯磨き用ペーストには粉ヤスリ(研磨剤)が入っています。歯肉のマッサージだけの時はむしろつけないようにします。
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4. |
仕上げにハンドブラシを使いましょう。
細部のプラークはどうしてもハンドブラシや歯間ブラシ、糸ようじでないと充分除去できません。
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