はじめに|概要|ビル今昔|ファサード|構造|地下室|細部|設計者・秋鹿隆一
■藤忠ビル今昔
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竣工当初の藤忠ビル |
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現在の藤忠ビル |
商店街の通りに正面を意識した計画になっている。必ずしもシンメトリーではないが、東側立面中央の上部に半円形の装飾を3つつけることによって、またベランダをもうけ、その外壁に社名を入れることによって、中心性を強調している。また10m以上にわたって設けられている連続した庇も特徴的である。 現在は、半円形の装飾は取り除かれ、街のランドマークになっている社章と「カナモノ」の文字が頂部を飾っている。東面北側の開口は閉じられ、またアーケードによって2階部分は歩行者の視野からその大部分が妨げられている。竣工当時すでに歩道がもうけられているのがわかる。松江市で初めての歩道で、街灯も設置された。それまで夜の明かりといえば、個々の住居や建物の灯す行灯やランプであった。公共の空間にこのとき明かりが初めて取り入れられたのである。
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